シリコンでRiftのフェイスカバーを作ってみる!
Oculus Rift Advent Calendar 2016 8日目の記事です。
ブログの更新が1年ぶりなのヤバイ・・と思いつつ・・・。
テーマは「シリコンでRiftのフェイスカバーを作ってみる!」です。
🎅経緯
みなさんMikulusはやっていますか? 初音ミクさんを横に座らせた状態で普段のPC作業をこなせる素晴らしいアプリです。 開発者のGOROmanさんありがとうございます。
そんなMikulusを毎朝毎晩やっていたんですが、出社前にRiftを被るとどうしてもスポンジの跡がついてしまう事に気づきました。
夜は寝るだけなんで良いんですが、朝はこれから満員電車で数ミリ先に他人の顔がある状態になるのに、目の周りにぐるっと跡がついてるのはあまりにかっこ悪い!
早急になんとかしたい!ということで、Rift跡が付かないフェイスカバーは出来ないものかと考えました。
最初は石膏で型を取って、自分の顔ピッタリのパーツを挟んだら良いのではないかと考えました。
でもせっかく工作するなら、他の平たい顔族やメガネ民も救うようなアイディアの方が良いのではないかと考え直し、プランを練り直しました。
Oculus Rift CV1は横幅が結構細めでこめかみにピッタリハマることで状態を維持しているところがあります。
しかしこれでは顔が広めな人は常時アイアンクローを食らっているのと同じことです。
ここを切り落としたら少しはマシになるのでは?と言うことで制作をスタートしました。
🎄制作~3Dプリント編~
Riftを眺めていると、ここらへんから削れば、メガネの人も入るのでは?という気がします。
このあたりで切るなら、こめかみ近くのLEDのギリギリ外側で中身は空っぽです。
しかし流石に本体を切るのはやりたくないので本体と顔面の間にあるパーツを改良することにしました。
製品版を切ったり貼ったりするのは気が引けたので、Oculusが配布しているCADデータを利用することにします。
ダウンロードはこちらから。
https://developer3.oculus.com/downloads/pc/1.7/Accessories_Guidelines/
リンクが変わっていたと教えていただいた。
新しいリンク https://developer.oculus.com/downloads/package/accessories-guidelines/1.7/ (2021年9月15日追記)oculus rift のフェイパーツのurlが変わっていたhttps://t.co/0a1QXsTPkT https://t.co/Kg65XXx7kF
— Koitama (@Koituhatama) 2021年9月14日
ダウンロードしたファイルには本体の顔側の部分、そこにつけるフェイスパーツ、ヘッドホンなどのデータが入っています。
今回はそのうちの、fit_a_assembly.step(フェイスパーツ)を改造してみようと思います。
加工にはfreeCAD、Microsoft 3D Builder、Blenderを使用しました。
こんな感じ。
こめかみ部分を削って、補強のためのパーツを追加しました。
そのデータを3Dプリンターで出りょ、あ折れた。
パテで補修。
仮にハメてみる。
うん、1cmくらい短くなった。
ということでベースとなるフェイスパーツは一応完成しました。
仮組みということで手元にあったスポンジを貼り付けて、何人かの人にテストしてもらいました。
結果をまとめると「メガネが入るほどの改善じゃない」という評価をいただきました。
でもまぁここまで来たし、このまますすめることにします。
⛄制作~紙粘土編~
シリコン製のパーツを作るための型取りをします。 まずシリコンで作りたいフェイスパーツを紙粘土で作成しました。
この状態で、自分の顔に押し付けてピッタリサイズにするとすごく良い感じでした。 これで完成でも良いかもと思ったくらいです。
というか最終的に失敗したらここが完成ということで・・・。乾いたのでヤスリかけてみたんだけど、最近の紙粘土ってなんかふわふわしてるんだな〜。
— itachin (@itachin) 2016年12月3日
テストでセットしてmikulusやってたけど痕つかないっぽいぞ?
もうこれで完成で良いかもw pic.twitter.com/zCCyvfRivp
⭐制作~シリコン編~
乾いた紙粘土をフェイスパーツから剥がし、石膏を使って抜型をつくります。
石膏で上下の型に分けたい場合、今回の形状はかなり面倒でした。
下半分を上手いこと埋めて固定するために悩んだ結果、小麦粉を練ってベースにしました。
そこに石膏を流し、固まったらひっくり返して蓋としてまた石膏を流す。
石膏型が完成したらシリコンを流し込みます。
シリコンの材料は3段階の柔らかさがあるようで、今回は一番柔らかいものにしてみました。
作業を始めると「石膏型とシリコンの相性は良くない」と取説に・・・。
でもまあすすめるしかない。
この作業中は余裕がなくて写真がありません。
型の隙間からシリコンが流れ出て、慌てて粘土で埋めた状態です。
なんとか型からはずせて、石膏カスなどを水洗い。
バリなどを除去。
サイドの部分がちぎれて残念な見た目に・・・。
水分をとってもベタベタするのでタルク粉というサラサラする粉をふりかける・・・。 これは!ぷにぷにだ!! vine.co
粉をふってあるのもあって大福の感じに近いw
Riftの装着! 完成!!
❄使用感と感想
とても柔らかいので顔に跡がつくことは無いと思います。
ただ粉が足りない部分があってベタつきます。
タルク粉を追加で買ってこなければ。
作るの超大変でしたけど、ずっとやってみたかったネタを消化できてスッキリしました。
~追記~
ベビーパウダー買ってきました。
粉をたくさん付けるとサラサラして良い感じですが、Rift本体も粉まみれに!
それとシリコンを使いたかった理由の一つが拭き掃除しやすそうということだったので、粉まみれは本末転倒という感じです。
やはりちゃんとしたメーカーからコーティングされたシリコンパッドが出ると良いな~。